ベスパの歴史
ベスパはイタリアのピアッジオが製造するバイクで、1946年に第1号が誕生しました。
ピアッジオといえば鉄道や航空機の製作を行っていたメーカーですが、それがスクーターを開発するということで、以下の条件を満たすことが求められました。
まず、軽量であることです。
女性でも取り回しがしやすいことが重要であり、乗るためにサドルをまたぐ必要がないということも重視されました。
乗っている最中に衣服が汚れないことも条件にありましたが、それも女性をターゲットに絞ったがゆえのことでしょう。
それらの条件を満たした結果、ベスパ特有のスチールモノコックボディが生まれました。
一般的なパイプフレームよりも軽く、しかし剛性は強く、そのためベスパの軽く取り回しがしやすいというメリットにつながります。
また、女性が乗ることを想定し、またがずに乗れるようにタンクを前方からずらし、シートの位置もエンジンから距離を置きました。
その結果、両足をそろえて乗るというスクーターならではのスタイルになったのですが、すべてベスパが源流なのです。
そんなベスパが大きな注目を集めたのは、1953年の映画『ローマの休日』に採用されたことがきっかけです。
主演のオードリー・ヘップバーンとグレゴリー・ペックがベスパを二人乗りしてローマの観光地を周る様子が、世界中の人たちに憧れを抱かせました。
日本でも『ローマの休日』の影響は大きかったですが、それに加え1979年にドラマ『探偵物語』で主演の松田優作の愛車として採用されたこともベスパの人気に拍車をかけました。
ちなみに、あの白いベスパは「P150X」です。
ベスパの特徴
ベスパには上記の特徴に加え、実際に乗る時に感じる以下のような個性があります。
まず、エンジンのかけ方ですが、セルではなく車体右側のキックレバーによって始動させるのが特徴です。
エンジンをかけるのには少々コツがいって、チョークを上手に使う必要があります。
慣れるまで手こずることもありますが、慣れさえすれば簡単にかけられるはずです。
またベスパには、一般的なバイクのようにシフトが足元にありません。
ハンドル自体がギアですので、クラッチを握った状態でハンドルをひねってシフトチェンジします。
これも慣れるまで混乱しそうですが、慣れさえすればベスパを運転する楽しさをより感じられるでしょう。
ベスパの高価買取のポイント
ベスパはイタリア車ながらとても人気があるので、海外メーカー専門店でなくても正当に評価してくれる買取業者は多いでしょう。
ただ50cc~125ccの小型車ですから、原付バイクの買取に強い業者を選ぶことは大切です。
大型バイクとはまったく異なる客層を持つベスパですから、原付や小型車の扱いに長けた業者を選ぶことが高価買取につながるポイントと言えるでしょう。